![ニュー太郎](https://www.carboneutaro.com/wp-content/uploads/2021/11/1950213-150x150.jpg)
カーボンニュートラルを実現するためのクリーンエネルギー戦略について
内容を解説します。
今回はその第1弾です。
この記事を読むことで、
✓ クリーンエネルギー戦略の概要 がわかる
✓ カーボンニュートラルのシナリオ がわかる
クリーンエネルギー戦略の概要
![考える人](https://www.carboneutaro.com/wp-content/uploads/2021/12/22126840-150x150.jpg)
グリーン成長戦略とかもあったよね?
![ニュー太郎](https://www.carboneutaro.com/wp-content/uploads/2021/11/1950213-150x150.jpg)
あります!
これまでの動向を確認しながら、
クリーンエネルギー戦略の位置づけを確認しましょう。
2050年カーボンニュートラル実現に向けた動向
2020年10月;2050年カーボンニュートラルの表明を行いました。
その実現に向けて、
2020年12月;グリーン成長戦略の策定
2021年4月;2030年度の温室効果ガス排出量46%削減目標の表明
2021年6月;グリーン成長戦略の具体化
2021年10月;第6次エネルギー基本計画の策定
(同上);地球温暖化対策計画の策定
(同上);長期戦略の策定
(同上);新たな削減目標を反映したNDCを国連へ提出
を行っています。
![](https://www.carboneutaro.com/wp-content/uploads/2022/07/image-6.png)
クリーンエネルギー戦略の位置づけ
脱炭素を契機として成長が期待される水素・アンモニアのように、
新たな産業を創出・発展させていくための足下からの道筋が
より明確になった分野も存在しますが、
これまでの計画だけでは、需要サイドのエネルギー転換の道筋や
経済社会・産業構造全体をクリーンエネルギー中心としたものへと転換
していくために必要となる具体的な政策対応が明らかではありませんでした。
・成長が期待される産業ごとの
具体的な道筋、
需要サイドのエネルギー転換、
クリーンエネルギー中心の経済社会・産業構造の転換に向けた政策対応
などについて整理。
・今後進めるエネルギー安全保障の確保と、
それを前提とした脱炭素化に向けた取組について、
今回のウクライナ侵略や電力需給逼迫も踏まえた対応も整理。
2050年カーボンニュートラルや2030年度46%削減の実現を目指す中で、
将来にわたって安定的で安価なエネルギー供給を確保し、
更なる経済成長につなげるため、「点」ではなく「線」で実現可能なパスを描くというものです。
![](https://www.carboneutaro.com/wp-content/uploads/2022/07/image-7-1024x570.png)
![ニュー太郎](https://www.carboneutaro.com/wp-content/uploads/2021/11/1950213-150x150.jpg)
クリーンエネルギー戦略で需要サイドにおいても整理されます。
2050年カーボンニュートラルのシナリオ
![考える人](https://www.carboneutaro.com/wp-content/uploads/2021/12/22126840-150x150.jpg)
カーボンニュートラルになったらどんなエネルギー供給になるの?
![ニュー太郎](https://www.carboneutaro.com/wp-content/uploads/2021/11/1950213-150x150.jpg)
現時点で定まっていません。
そのため、各政党も様々な意見を言っているという状況です。
エネルギー・マテリアル・CO2のチェーン
2050年カーボンニュートラルを実現するためには、いくつかの方法があり、
国内外の技術革新等の状況を踏まえて変化を見極めることが重要です。
同じ線の太さで書かれているエネルギー・マテリアル・CO2の矢印の
どこが太く(=多くの量を扱われるように)なるかは決まっていません。
![](https://www.carboneutaro.com/wp-content/uploads/2022/07/image-8-1024x483.png)
![ニュー太郎](https://www.carboneutaro.com/wp-content/uploads/2021/11/1950213-150x150.jpg)
すなわち、現時点ではどのような方法とするか定まっていません。
カーボンニュートラルのイメージ
原子力、再エネ、水素・アンモニアによるCO2を排出しない脱炭素エネルギーの使用
と共に、
化石燃料を使用しつつCO2を回収・貯槽することを前提とした炭素エネルギーの使用
のそれぞれの比率が定まっていません。
![](https://www.carboneutaro.com/wp-content/uploads/2022/07/image-9-1024x671.png)
カーボンニュートラルの想定シナリオ
![ニュー太郎](https://www.carboneutaro.com/wp-content/uploads/2021/11/1950213-150x150.jpg)
RITEによるシナリオです。
前提条件等の詳細は、最後に示す参考文献よりご確認ください。
ケース①;再エネ100%ケース (野党が掲げる前提)
ケース②;再エネの価格が飛躍的に低減するケース
ケース③;原子力の活用が進むケース (与党が掲げる前提に近い)
ケース④;水素・アンモニアの価格が飛躍的に低減するケース
ケース⑤;CCUSにおけるCO2貯留量が飛躍的に増大するケース
ケース⑥;完全自動運転実現・普及し、カー・ライドシェア自動車台数低減により素材生産量低下ケース
![](https://www.carboneutaro.com/wp-content/uploads/2022/07/image-11-1024x662.png)
![](https://www.carboneutaro.com/wp-content/uploads/2022/07/image-12-1024x678.png)
一次エネルギー供給量を見ると、いずれのシナリオにおいても、相当量の水素・アンモニア・合成燃料の活用が必要になることがわかります。
![](https://www.carboneutaro.com/wp-content/uploads/2022/07/image-13-1024x591.png)
各シナリオにおける、2050年時点での水素・アンモニアの電源構成に占めるシェアは2~23%の幅で変動しています。
また、エネルギーシステムコストは、ケース①;再エネ100%前提が非常に高くなっています。
ケース③;原子力活用は最も安価になるポテンシャルが示されています。(ケース⑥除く)
![](https://www.carboneutaro.com/wp-content/uploads/2022/07/image-15-1024x589.png)
![ニュー太郎](https://www.carboneutaro.com/wp-content/uploads/2021/11/1950213-150x150.jpg)
RITEのシナリオでいくつかのケースを確認した結果、
・いずれのケースでも水素・アンモニアは必要
・再エネ100%はコスト的に実現困難な想定
ということがわかります。
![ニュー太郎](https://www.carboneutaro.com/wp-content/uploads/2021/11/1950213-150x150.jpg)
次の記事で、
クリーンエネルギー戦略の具体的な内容を紹介します!
エネルギー基本計画策定後のエネルギー政策の検討状況について
~クリーンエネルギー戦略中間整理を中心に~
産業技術環境局・資源エネルギー庁
2022年6月14日
https://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/2022/049/049_004.pdf
2050年カーボンニュートラルのシナリオ分析(中間報告)
(公財)地球環境産業技術研究機構(RITE)
https://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/2021/043/043_005.pdf
コメント